2006年02月19日

月の花火

乱視が進んでいる。

最後に視力を測ったのがいつかは忘れてしまったが、
多分今もしつこく使用しているコンタクトレンズを作ったときだと思う。
4、5年前のことだろうか。
当時で0.02とかその程度だった。乱視もかなりひどい。
しつこく、というのは、このレンズはどういったわけか、
私の手元から離れることなく今まで来た。
財布とコンタクトレンズは失くすものだと思い込んでいたので、
今回のこれの頑張りには本当に目を見張る。
あんまりいつまでも無事なので、レンズ自体が薄くなってきた。
身を削ってまで奉仕。偉いなあ。なんて偉いんだ。
しかし乱視は進んでいる。

昨夜、車で国道を走っていたときのこと。
四叉路の大きな交差点で、前には右折車が止まっていた。
微妙に渋滞していたし、すっかり夜だったので視界も悪かった。
前方と信号の確認とを一度にし、そのまま進んでふと気づいた。
妙な気持ちになりながらその先の信号の青を見つめた。
やっぱりあった。
信号の左端、闇に薄ぼんやりと浮かぶクローバーが。

満月の夜に眼鏡を外して月見をすると、裸眼に映るそれは
もはや月ではなく花火だということを知ったのは、中学生の頃だった。
一つの月が10個くらいにブレて見え、
またブレたそれが、当たり前だが丸く固まっている。
一つ一つの輪郭もあやふやで本当にぼんやりとしか見えないのだけれど、
瞬きするたびに何度でも打ち上がる花火。

15歳だった私は受験勉強に飽きると窓を開け、身を乗り出して月を探した。
眼鏡を外して眼をぱちくりさせては、白く丸く映るそれを面白がった。
真冬であんまり寒くて涙が滲んでも、
ぼやければぼやけるほど花火は綺麗だった。
着膨れでモコモコになりながら、冷気に鼻をすすりながら、
ろくに見えない眼で遠くの花火を眺めた。

コンタクトレンズ装着時には、
当たり前だがこれまでそんなことはなかった。
あのクローバーは、いいかげん眼科か眼鏡屋さんに行って来いという、
裸眼の神様からのメッセージなのかもしれない。
しかしそれは失敗です、神様。
あんなに綺麗なものを見せられた日には、
逆効果ということも十二分にありうるわけですよ。
だって花火だけだと思っていたのに、よもやクローバーまでとは。
近視で乱視で本当に良かった。

まあそんなことにのんきに心震わせていても、
そのうち事故を起こすだけだとわかっているので、
近いうちに検眼に行って来ようと思う。
一瞬「老眼」の二文字が脳裏を過ぎった気がするが、
それは都合良く無視しようと思う。
posted by 6 at 12:29| 埼玉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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