2005年10月02日

台風一過(12)

帰宅するなり居間のTVの上を片付けた。

にゃにゃこは人間が大好きな構われたがりっ子だった。
最初からお骨は持ち帰ろうと決めていたので、
後はどこにいてもらうかが問題だった。
車の中で相談した結果、出た答えがTVの上。
温かいし、家族皆の目線が常にある。
にーすけもそこには乗ることがないので、その点でも安心だった。

お骨を置き、ご飯を載せた皿をその前に置いた。
花と写真立ても用意しよう。可愛いのを買って来よう。

2階にいるらしく、にーすけの姿はなかった。
そして予想通りというか何というか、ご飯がほとんど減っていなかった。
気が小さく、割と神経質で、ハプニングにとても弱い。
私がいないと余計に食べなくなるのだ。
夜には食べてくれるだろうから心配はしなかったが、
心の中でただただ謝った。

廊下にはまだ一面のダンボール。ところどころによだれの染み。
冷凍庫の中には入りきらないほどの冷凍肉。
ターキー、羊、鶏に牛。レバーもあった。
台所には食べてくれなかった療法食の缶詰が箱のまま置き去りだ。
食器も増えた。用意したものを必ず食べてくれるとは限らない。
洗っている暇すら惜しかったので、同じ皿を何枚も買った。

にゃにゃこだけがいなかった。おかしな話だ。


父がペットの葬儀について電話した知人のMさんは、
いろいろ調べてくださっただけでなく、
お休みの最中だというのに娘さんと2人、車で奔走してくださった。
驚きました。
本当に本当にありがとうございました。

にゃにゃこに牛肉を分けてくださった焼肉屋さんのおかみさん。
父が後日亡くなったことと感謝の気持ちを伝えると、
「可愛がってたのに、あんなに大事にしてたのに」と、
私のことを大変心配してくださったという。
カルビ美味しかったです。
一番いいお肉をにゃにゃこのためにありがとうございました。

暑い中、毎日のように往診してくださった先生。
最後は私のわがままを通してしまい、失礼をすみませんでした。
けれど、受け入れてくださってありがとうございました。
通院が最大のストレスになってしまうにゃにゃこにとっては、
往診してくださることが本当にありがたかったです。
お世話になりました。

治療に関する本を何冊も貸してくれた弟のお嫁ちゃんもありがとう。
にゃにゃこがまだ外にいたときにも可愛がってくれて、
私としてもとても嬉しかったです。

店長、そしてシフトを代わってくれたSさんもありがとうございました。
店長のお母様になぜか私は褒められたそうなのだけれど、
理由もわからないまま、とにかくありがとうございました。

H、猫飼いの先輩としての知識と、にゃにゃこへの絶え間ない応援、
私への気遣い、差し入れや手製のにゃにゃこのオブジェ、
みんなみんなありがとう。

野良猫として現れたくせに、最後にゃにゃこはたくさんの人の心を動かして行った。
みなさん、本当に本当に、本当にありがとうございました。
にゃにゃこは幸せ者です。


あの時、冷たくなった体を撫でながら、私は勝手ににゃにゃこと約束をした。

にゃにゃこ、もうちょっと待っててね。
もうちょっとしたらそっちへ行くからね。
虹の橋っていうところがあるんだって。
そこは楽しくて素敵なところなんだって。
だからそこでお友達を作って、のんびり待っててね。

でももし、もしも待ちきれなくなって、
もうこれ以上辛抱たまらん!ってなったら、
生まれ変わっておいで。
子猫になって生まれ変わっておいで。
お姉ちゃん、にゃにゃこが子猫になってても絶対にわかるから。
一目見たら絶対にわかる自信があるから、
だから安心して戻っておいで。
にーすけがうるさくて嫌になるかもしれないけど、
みんなでまた一緒に暮らそう。
そうしよう。約束だよ。


水面から必死に顔を出しているような日々はまだ続いている。
平気なつもりでいても、うっかり何かに躓くことがある。
その拍子に潜ってしまって窒息しそうになるのは困りものだ。
骨壷が余りに小さいことや、もう触れないという事実も、
本当はまだ全然実感として湧いてこない。
この不在の大きさといったらどうだ。

知らぬ間に終わってしまった夏だったが、一生忘れない。
にゃにゃこ、また会おうね。
約束。
posted by 6 at 02:01| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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